633A上場|韓国半導体トップ10に円で投資できるETFの中身と注意点【2026年】
2026年9月9日、東証に633A(グローバルX 韓国半導体・トップ10 ETF)が新しく上場しました。
日本の証券口座から円のまま、韓国の半導体大手にまとめて投資できる商品です。これまで韓国株に投資しようとすると手続きが煩雑でしたが、東証で普通の株と同じように売買できるようになりました。
この記事では中身と、なぜいまこの商品が出てきたのか、そして買う前に知っておきたい注意点を整理します。
633Aとは?韓国半導体トップ10に円で投資できるETF
まず基本情報です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 銘柄コード | 633A |
| 運用会社 | Global X Japan |
| 連動指数 | FnGuide Semiconductor TOP10 Index(円換算ベース) |
| 信託報酬 | 年0.4775%(税込) |
| 分配 | 半期ごと |
| 売買単位 | 1口 |
| 上場日 | 2026年9月9日 |
中身の特徴は2銘柄で半分を占めることです。サムスン電子とSKハイニックスをそれぞれ25%ずつ組み入れ、残りの8銘柄を浮動株調整後の時価総額で配分します。
つまり「韓国の半導体10社に分散」というより、サムスンとSKハイニックスの2強に、残りを添えた形と考えるほうが実態に近いでしょう。

なぜいま韓国半導体なのか
こうした商品が出てくる背景には、韓国半導体株のここ数年の上昇があります。主力2銘柄の株価です。
| 銘柄 | 年初来 | 1年 | 3年 |
|---|---|---|---|
| SKハイニックス | +186.0% | +546.5% | +1,537.6% |
| サムスン電子 | +126.6% | +280.1% | +286.6% |
SKハイニックスは3年で16倍になりました。AI向けの高性能メモリで世界的な存在感を持ったことが大きく、この分野では韓国勢が先行しています。
指数のもとになっている韓国上場のETFは、直近1年で+217%でした。この間ウォンは円に対して8%ほど強くなっているので、円換算だとさらに上乗せされる計算になります。

ただし、指数の推移を見るともうひとつの事実が見えてきます。上のグラフのとおり、2026年6月に大きな山をつけたあと、そこから下げているのです。
実際の数字で確認します。もとになっている韓国上場ETFは6月22日の高値から9月9日までに32.0%下げました。主力2銘柄も同じで、SKハイニックスが高値から36.7%、サムスン電子が25.4%下げています。
1年で3倍という数字と、3カ月で3分の1が消えたという数字は、同じ資産の両面です。この商品が扱うのは、それだけ値動きの大きい分野だということになります。
ただし、これはすべて過去の数字です。633A自体は今日上場したばかりで、運用実績はまだありません。
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日本や米国の半導体ETFと比べてみる
東証にはすでに半導体ETFがいくつもあります。直近1年の成績と経費率を並べます。
| 銘柄 | 対象 | 経費率 | 直近1年 |
|---|---|---|---|
| 200A | 日本 | 0.165% | +161.2% |
| 282A | 日本(トップ10) | 0.11% | +125.7% |
| 2644 | 日本 | 0.649% | +110.9% |
| 346A | 米国(S&P500系) | 0.352% | +78.0% |
| 633A | 韓国 | 0.4775% | 実績なし |
この1年でみると、日本の半導体ETFも十分に上げています。日経半導体株指数に連動する200Aは+161.2%でした。米国系の346Aは+78.0%です。
半導体はどの国に投資しても大きく動く分野だということが、この並びからわかります。国ごとの強みの違いは半導体株を日本・韓国・米国で比較で整理しています。
買う前に知っておきたい4つの注意点
①2銘柄で半分を占める
サムスンとSKハイニックスで50%です。この2社が下げれば、ほかの8銘柄が支えきれません。「10銘柄に分散しているから安心」とは考えないほうがよいでしょう。
②経費率は東証の半導体ETFの中で高め
年0.4775%は、日本の半導体ETF(0.11〜0.165%程度)と比べると3〜4倍です。加えてこの商品は韓国上場ETFを通じて投資するファンド・オブ・ファンズ構造なので、実質的な負担がどうなるかは目論見書で確認しておくことをおすすめします。
③いまのところNISA成長投資枠の対象外
当社が確認した時点では対象に入っていません。新規上場のETFは、対象商品リストへの反映に時間がかかるのが通例です。NISAで買うつもりなら、購入前に証券会社の対象一覧で必ず確認してください。
④すでに大きく上がったあとである
3年で16倍になった銘柄を半分近く含む一方で、その銘柄は直近3カ月で高値から36.7%下げています。上昇が続く保証はどこにもありませんし、半導体は好況と不況の波が大きい分野です。過去の実績が大きいほど、それは将来の約束ではなく値動きの大きさを示していると受け取るほうが安全です。
どんな人に向いているか
向いているのは、韓国半導体という分野をピンポイントで持ちたい人です。これまで日本の口座から韓国株を買うのは手間でしたが、東証で1口から円のまま買えるようになった意味は小さくありません。
逆に「半導体に投資したい」だけなら、既存の選択肢のほうが安く済みます。日本の半導体ETFは経費率0.11〜0.165%で、NISA成長投資枠にも対応しています。世界の半導体に広く投資したいなら米国系という手もあります。
資産全体の中での置き場所も考えたいところです。値動きの大きい分野なので、中心に据えるより一部に添えるのが現実的でしょう。
よくある質問
Q. 為替の影響は受けますか?
受けます。対象指数は円換算ベースなので、ウォンが円に対して強くなれば有利に、弱くなれば不利に働きます。直近1年はウォンが8%ほど強くなり、円で見た成績を押し上げる方向に効きました。為替ヘッジは付いていません。
Q. 分配金はもらえますか?
半期ごとの分配が予定されています。ただし半導体関連は配当利回りが高い分野ではないため、分配金を目当てにする商品ではありません。値上がりを狙う位置づけです。
Q. 上場したばかりですが、すぐ買っても大丈夫ですか?
上場直後は売買が少なく、買値と売値の差が開きやすい傾向があります。急いで買う理由がないなら、値動きと出来高が落ち着くまで様子を見るのもひとつの判断です。
Q. 日本の半導体ETFと両方持つ意味はありますか?
同じ半導体でも、韓国はメモリ、日本は製造装置と素材、米国は設計とGPUに強みがあります。重なりが完全ではないので分散の意味はありますが、景気の波が来ると同じ方向に動きやすい点は変わりません。合わせて持つ場合も、全体に占める比率には注意が必要です。
633Aは、これまで手が届きにくかった韓国半導体を身近にした商品です。ただし選択肢が増えたことと、それを買うべきかは別の話です。すでに大きく上がったあとであること、2銘柄への集中、そしてコストの高さを踏まえたうえで、資産全体の中の置き場所を決めるのがよさそうです。
※ 本記事は2026年9月時点の一般的な情報です。利回りや値動きは市場環境で変わります。投資判断はご自身の責任でお願いします。
